CASE369 新世代に受ける「お香」開発したい
招き猫形など意匠工夫
令和 4 年 2 月 27 日 沖縄タイムス 経済面掲載
◆ 企業名 たきもの屋 薫る風
◆ 業 種 小売業
◆ 所在地 那覇市
◆ 資本金 個人事業主
◆ 創 業 非公表
◆ 従業員 0人
【相談】
子育てによる休業にコロナ禍が重なった。資金繰り改善のための融資のほか、新商品開発や販路についても相談したい。今後は新しい世代にも受け入れられる商品開発がしたい。
【回答】
沖縄ではお香の専門店は少なく、特に原料から選び、調合して仕上げる「香司(こうし)」のいるお店は珍しい。代表の西田美生さんは香司の資格を持ち、店舗での販売や調香のワークショップなどを行ってきた。しかし、子育て中の休業やコロナ禍でワークショップが開けないなど、資金繰りの課題に直面し苦慮してきた。
そんな中、よろず支援拠点に相談。コロナ関連の給付金や融資などを活用した資金繰りの整理や、販路開拓に向けた商談会などの準備を進めた。
ちなみに、お香といえば伝統的なものとして、お線香やお土産などに限られると思われがちだ。西田さんはそのイメージを打破して、新しいお香の使い方を模索。日常の暮らしのアクセントになる商品の開発を目指してきた。
名刺入れに忍ばせて香りを楽しむ「名刺香」をヒントに、財布や手紙などにも入れられるものが作れないかと、猫をかたどった「まねきね香」を開発。この商品は招き猫の形で、小さくても存在感のあるデザインになっている。2匹のセットなので、誰かとシェアもできる。
財布などに入れられる「まねきね香」
量産体制も整ったところで、細かい部分にも手を抜きたくないという相談者のこだわりを生かし、デザインについて顧客目線でのアドバイスをした。大量の雑貨を扱う大型店でも手に取ってもらえるよう、商品が映えるような台紙の色、商品のサイズなど細かい部分まで検討を重ねてきた。
どんなにささいなことでも話をして相談していくことで突破口が見え、落としどころが見つかることも多い。一人では煮つまってしまいがちな内容でも気軽に相談することで、多くの人に愛される商品になることが期待できる。問い合わせは「たきもの屋薫る風」、ホームページは
https://kaorukaze.thebase.in/
(よろず支援拠点コーディネーター・
川上真味)
※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。問い合わせや相談は同支援拠点 電話
098(851)8460のよろず支援拠点、または
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