CASE 522 宮古島で宮古上布の販路拡大したい
職人自ら実演販売して
令和 7 年 3 月 23 日 沖縄タイムス 経済面掲載
◆ 企業名 石嶺織物「timpab」
◆ 業 種 製造・卸業
◆ 所在地 宮古島市
◆ 資本金 個人事業
◆ 創 業 2012年
◆ 従業員 1人
【相談】
伝統ある宮古上布を着物だけでなく雑貨商品まで販路拡大するために、宮古島ぷからす交流商談会に初出展する。その際にホテルなどのバイヤー側に伝わる商談をしたいが、どのように準備していけばいいか?
【回答】
宮古上布は日本三大上布の一つで宮古島の苧麻(ちょま)という麻の繊維で績んだ糸で織られる高級な麻織物である。石嶺織物timpab(ティンパブ)代表の石嶺香織さん=写真=はその魅力を学ぶために福岡県から宮古島に移住し、宮古織物事業協同組合の後継者育成研修を受けて独立、開業した。timpabは宮古の言葉で「天の蛇=虹」、宮古島のいのちを身にまとうをコンセプトに伝統を未来につなぐ虹となり次の世代につなぐ思いで、職人として日々ものづくりをしている。反物をはじめ、かりゆしやワンピース、ショール、皮などの異素材を組み合わせたバッグや名刺入れなどの魅力的な商品がそろっている。
ご相談は、島内での販売を目的で開催される宮古島商工会議所主催の「ぷからす交流商談会」に出展し、商品を島内リゾートホテルなどに紹介して販売につなげたいとのこと。その商談会での進め方などについてである。
石嶺さんの思いをうかがい二つのアドバイスを行った。一つ目は、島内のどのホテルと取引したいかを決めること、そしてホテルの環境や顧客層などを見極めるために実際に顧客として利用してみることである。
二つ目は、商品を卸して終わりではなく、実際に石嶺代表自らがホテルでの実演販売するよう提案した。宮古上布や商品についてご本人が売り場に立ちお客さまへ直接伝えられるポップアップ販売は取引実現が高まることを伝え、ホテルバイヤー向けのポップアップ専用の提案書の作成アドバイスをした。
展示商談会では、石嶺さんの提案の具体的内容や意欲が伝わり、3月以降に3カ所のホテルでの特別販売会が決定した。今後は、沖縄本島内のセレクトショップなどで取引できるように、商品づくりや営業活動のサポートを行っていきたい。問い合わせは
石嶺織物「timpab」電話
080(6490)1770。
(県よろず支援拠点コーディネーター・
野口正幸)
※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。問い合わせや相談は同支援拠点 電話
098(851)8460のよろず支援拠点、または
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