無料経営相談 沖縄県よろず支援拠点 - 支援事例集【公式】

手作業のコストを圧縮






　◆ 企業名 わーけーまちや
　◆ 業　種 特産品開発
　◆ 所在地 大宜味村
　◆ 資本金 非公表
　◆ 創　業 ２０２１年７月
　◆ 従業員 ５人以下

【相談】
　完熟したシークヮーサーの果実「黄金（クガニ）」を丸ごと使った商品化を考えている。自分たちの発想したものを、どう販売まで持っていけるか、指南してほしい。

【回答】
　会社名の「わーけまちや」とは「私たちのお店」という意味だ。山城初子代表をはじめ、大宜味村の農山漁村生活研究会の女性たちが個人事業を法人化し、地域のＰＲや特産品開発などを実践している。
　相談では、完熟したシークヮーサー「黄金（クガニ）」を活用して新たな特産品を開発したいとのこと。完熟果実は日持ちが悪いため店頭に並ぶことが少なく、認知度も低い。
　しかし果皮まで活用すればフードロスの削減になるのではないかとポジティブな発想に転換。果実や果皮を丸ごと活用するという今までにない商品が提案されたが、加工方法や販売などの課題が多かった。
　加工行程は、一個ずつはさみを入れて手で搾り、種を取るとなると、労働時間も作業コストもかなりかかる。そこで、他県からゆず搾り器具を取り寄せた。地元の木工業者に依頼して一度に複数個搾れる機械に改良し、作業効率と製造原価の圧縮に成功した。
　シロップ漬けの製法も品質が安定する加工法を提案。賞味期限も根拠設定のノウハウを伝授した。さらにパッケージデザインでは、地元参加型で個性的な商品を目指した。
　こうしてメンバーの熱い想いの詰まった「丸ごと完熟シークヮーサーマーマレード」と、「丸ごと完熟シークヮーサーたっぴら菓子」の２商品が完成した。添加物ゼロで栄養の詰まった自慢の手作り商品である。
　県内の新聞２社へ開発秘話などを記事にしてもらい、そこから告知、周知活動を展開した結果、製造した商品はほとんど完売した。現在は今期の収穫に合わせて製造に着手したところだ。まだまだ販売計画づくりなど課題は山積なので引き続き支援していきたい。
　さらに先日、隣の国頭村のチョコレート製造会社との事業連携の話もあり、やんばるでの業種連携が地域の持続可能な開発につながることを望みたい。まだまだ販売計画づくりなど課題は残されている。引き続き寄り添いながら支援していきたい。
　問い合わせは、わーけーまちや、電話０９８０（４４）３１３１。
（県よろず支援拠点・名護サテライト コーディネーター・渡具知豊）

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